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集英社:天龍院亜希子の日記/安壇美緒

天龍院亜希子の日記

▼ P.98 ~ P.99 ▼

ふみかはついにグラスを空にして、溶けるほどに熱そうなため息を漏らした。目がトロトロ、こぼれそうにうるんでいる。電車、どうなってんのかな、とふみかがスマホをいじった。だらしなく姿勢が傾くと、シャツに詰め込まれた胸が腕に押されてさらに突き出て見える。 * 肉っぽい体つきの子とやるのは初めてで、ちょっとAVみたいで興奮した。ふざけて何回も体位を変えたし、普段彼女にはやれないようなことをした。ふみかも異常なくらいに濡れてて、頭に血が上った。職場の女の子を脱がすのはやばい。背徳感にチンポが溶けて、そのまま脳天を白くぬち抜かれそうだ。

▼ P.201 ▼

「でも少し話はずれるけど、もし君が彼を信じたいなら信じてあげたほうがいいんじゃないか。それが巡り巡って、君のためにもなる気がする」馬場先生は、象のような眼差しをしていた。「君が彼を信じようが、信じまいが、正直彼には何も伝わんらない。手紙を書くとか、直接会いにでも行けば別だけど。マサオカが君の想いに気づくことは一生ないだろう。だけど、君はマサオカを信じることで、自分が知り得ない誰かからの善意を信じることができる。自分が本当につらくて、どうしようもない時に、何の証拠がなくっても、もしかしたらこの世の誰かがどこかでひそかに自分を応援してくれてるかもしれないって呆れた希望を持つことができる」そういうことを信じられたら、我々は生きるのが少し楽になるかもしれないね、と馬場先生は言った。

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プロフィール

雪男

Author:雪男
Unidentified Mysterious Animal協会東京支部に所属するルポライター。記憶の一部を喪失し、「Eコース」の診療を受けつけてくれる精神クリニックを探している。

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