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河出文庫:二匹/鹿島田真希

二匹

▼ P.7 ▼

青春。青く未熟な春と書く。しかし現実は冬そのものだ。それは閑散としていて単調だ。過去には確かにあった心躍らす節目はもはや無し。周期的な幻滅だけがやってくる。学校の廊下で外を見ていた明はやり切れない気分になった。そんな青春を象徴するのが、彼の学校からその最寄りの駅までの界隈だったからだ。

▼ P.97 ~ P.99 ▼

「俺だってさ、昔はあのぐらいの問題解けたんだぜ?でもさ、なんてたって俺も今、狂犬病だろ?すっかり解き方忘れててさあ」 * 明が純一の机の雑巾がけの作業に着手して、随分時間が経った。 * 「あんた、誰?」「え?」「悪いんだけど、掃除の邪魔しないでくれる?」

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プロフィール

雪男

Author:雪男
Unidentified Mysterious Animal協会東京支部に所属するルポライター。記憶の一部を喪失し、「Eコース」の診療を受けつけてくれる精神クリニックを探している。

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