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原書房:図説 世界史を変えた50の食物/ビル・プライス

図説世界史を変えた50の食物

▼ ケナガマンモス ▼

氷河のすぐ南には、広大なツンドラと創元gな広がり、激しい風雨を避けられるところに灌木や小さな木がまばらに生えているだけだった。こうした場所はマンモス・ステップとよばれることがある。 * 気候変動の結果、樹木が草原に侵入し、森林化するという現象が起きていた。 * いまもアフリカのサバンナにいるゾウと同様、マンモスの存在がその地域の樹木の数を抑制していたからだという。そのためマンモスがいなくなると、森が拡大しはじめ、開けた草原に適応していたほかの動物も絶滅に向かった。

自然乾燥肉 ★ 冷蔵庫の発明までは、塩が手に入らない場合、肉は自然乾燥が一般的な保存方法だった。まず、脂肪の部分をとりのぞく。これをしないと腐ってしまう。そして肉を薄くスライスしてから、火の上につるす。ただし、肉に火が通ってしまわないよう、火から十分離れた高いところにつるす。煙は肉の保存に有効なだけでなく、風味を加え、ハエを追いはらってくれる。数日たって肉が完全に乾燥したら、そのまま数か月保存できる。

▼ パン ▼

人類は草食ですむようにはできていない。人類の胃は、草をきっちり消化するには小さすぎ、人類の大きな脳は、草からとるエネルギーだけではたりない。

一行は大急ぎでエジプトから出たので―――中略―――この出来事から生まれたユダヤ人の伝統が、過越祭の7日間、粉と水だけで作ったマッツァーを食べることと、過越祭の前に、酵母をふくんだ食べ物(ハメツ)をすべて家の中からとりのぞくことだ。 * まずはカルパス。これはエジプトにしたイスラエル人の希望を象徴する緑の野菜で、パセリかセロリのことが多い。イスラエル人が奴隷となってから流した涙を象徴するため、塩水にディップして食べる。

またパンは、キリスト教の聖体の儀式(聖餐式)でも中心的な役割を果たす。 * この儀式の厳密な解釈が、1054年の大シスマ(東西教会の分裂)の一因になった。この儀式の際に酵母の入っていないパンを使うか、酵母入りのパンを使うかで、カトリック教会と東方正教会の意見が一致しなかったのだ。

▼ ラム肉 ▼

羊の野生の祖先は、いまも西アジアに生息しているムフロンだったらしい。 * 祖先のムフロン同様、最初の家畜化した羊は、ふわふわした羊毛ではなく硬い毛でおおわれていた。 * こうして肉も羊毛もとれるようになったことが、羊がヤギより広く飼育されている理由だ。また、ヤギは木の葉を好むが、羊は草を食べるので、草地では羊のほうがよい。つまり、ひとつの農地に作物と牧草が交互にならんでいるような混合農業では、羊のほうが管理しやすい。

▼ 牛肉 ▼

畜牛の祖先の野生種は、オーロックスという今の家畜種よりもはるかに大きな堂々たる野獣だ。ユリウス・カエサルによると、ゲルマニア遠征のとき、ゲルマニアの森でオーロックスに出くわしたという。オーロックスは攻撃的で、人間を見ると襲いかかってきたらしい。どうやら、気性の荒さは乳牛よりもスペインの闘牛の牛に近かったようだ。 * この狩りが成功すれば、大量の肉がとれるだけでなく、そんな攻撃的な大物をしとめられたということで、狩人の名も高まった。

説明できないものが見つかったとき、考古学者はたいてい、なにか儀式のためのものだ、と言うが、ネス・オヴ・ブロッガーの建物群の場合、この説明はどこから見ても正当と思われる。

フランス人はイギリス人のことを「ロスビフ」(ロースト・ビーフの意)とよんだりする。イギリス人は大きな厚切り肉を焼くのが好きそうに見えるためらしい。

▼ デーツ ▼

ナツメヤシは北アフリカと中東の砂漠地帯全体に広く分布しており、そうした暑く乾燥した環境でも育てられる数少ない栽培植物のひとつである。 * ナツメヤシの果実、デーツは数千年前からこの地域に欠かせない食品で、炭水化物と必須ビタミンの摂取源として、これに匹敵する食べ物がほとんどない地域では貴重な栄養源になっている。

イスラム世界各地を旅してまわった大旅行家イブン・バトゥータ(1304-1369年)は―――中略―――訪れた町やオアシスの繁栄ぶりをそこのデーツの品質で判断している。

▼ ビール ▼

ビールはじつは非常に湿ったパンなのだ、といってもよいかもしれない。パンもビールも基本的な材料はほぼ同じで、ともに酵母菌の醗酵が関与する。ただし、醗酵の目的は異なる。パンではふくらませるための醗酵だが、ビールの場合は、糖をアルコールに変えるために醗酵させる。

ギザの大ピラミッドを造った労働者は、報酬がパンとビールだった。

有名なのは1516年のバイエルンの「ビール純粋令」で、バイエルンのビールは大麦麦芽とホップと水だけを原料とする、と定めた法律だ。 * この法律は、小麦とライ麦をビール醸造ではなくパン製造に使わせるために制定されたが、やがてバイエルンのビールが高品質だということを示すしるしとみなされるようになり、ドイツの他の国でもビール純粋令を採用するようになった。

今日、世界中で圧倒的に多く売れているビールは、ラガーという種類のビールだ。ラガーというよび名は、ドイツ語で「貯蔵する」という意味の「lagern」から来ている。このタイプのビールは、バイエルンでは、夏にビールを低温に保つために洞窟で貯蔵していたことから生まれた。

▼ 大豆 ▼

中国の神話では、大豆を発見して栽培したのは神農だとされている。 * 神話によれば、神農の民たちはそれまで雑草と虫だけ食べて暮らしていたが、神農が聖なる五穀、つまり米、小麦、大麦、粟、豆(もちろん豆は穀物とはいえないが)を見つけ出し、五穀の栽培法と農具を考案してくれたという。

大豆は食べられるようになるまでに多くの処理が要るからだ。豆のタンパク質は、生の状態だと人間は消化吸収できない。さらに豆類には生体への毒性をもつ物質がふくまれているので、火を通してそうした成分を変性させる必要がある。

大豆はいろいろな食品を作るのに使う。豆乳からは「豆腐」が、蒸して醗酵させた大豆をすりつぶしたものからは醤油ができる。日本では、醗酵した大豆を用いて「味噌」も作られる。

▼ トウモロコシ ▼

三姉妹 * コロンブスの到来以前の中南米では、多くの場合、トウモロコシとマメとカボチャの栽培が農業の基本だった。この三つは「三姉妹」とよばれ(アメリカの1ドル硬貨の裏にきざまれたこともある)、たいてい同じ畑で一緒に栽培された。これも混植の一例で、各植物が畑全体に利益をもたらす。トウモロコシの高い茎は、マメのつるが這いのぼる支柱になり、マメは、根の根粒菌による窒素固定が土壌を改良する。そして丈の低いカボチャは、地面をおおって、雑草が生えたり土壌が乾燥したりするのを防ぐ。

▼ 麺 ▼

イタリアへパスタをもちこんだのは、以前は、かの有名なヴェネツイア人商人マルコ・ポーロだといわれていた。 * 研究によれば、結局のところ、パスタとマルコ・ポーロの関連話は、全米マカロニ生産協会が販売促進のためにもちだした小道具だったらしい。自分たちの製品にまつわるロマンたっぷりの物語で売り上げを伸ばそうとしたのだ。

▼ P.185 ~ P.186 ▼



▼ 北京ダック ▼

北京ダックの特徴は、皮がパリパリなのに、なかの肉がまだしっとりしていることだ。こうなるようにするには、まず、アヒルの首の切り口から体内に空気を入れ、皮と脂肪を分離させてから、アヒルに麦芽糖のシロップを塗る。そして、炉の中にぶら下げ、高温であぶると、脂肪が滴り落ち、皮がパリパリに焼けて、こげ茶色になる。

▼ P.185 ~ P.186 ▼



▼ P.185 ~ P.186 ▼



▼ キャビア ▼

キャビアはチョウザメ科の魚の卵を塩漬けしたものだが、キャビアといえば、とくにカスピ海に住む3種類のチョウザメが有名だろう。ベルーガ、オシェトラ、セヴルーガだ。 * いまや、カスピ海の野生のチョウザメ3種は、絶滅の危機にひんしている。とくに、もっとも人気の高いベルーガが危ない。今日販売されているキャビアのほとんどは養殖したチョウザメの卵だ。

キャビアを製造するには、まずチョウザメが生きているうちに魚卵を取り出さねばならない。魚が死ぬと、その酵素が魚卵の風味をそこなうためだ。次に、魚卵をふるいにかけ、卵を包んでいる薄い膜をとりのぞいて、卵ひと粒ひと粒をばらばらにしてから、洗って不純物をとりのぞく。その後、塩漬けにして缶につめ、氷点より少し低い温度で最低1年間冷蔵する。この間に保存処理プロセスが進む。

▼ P.185 ~ P.186 ▼



▼ P.185 ~ P.186 ▼



▼ ゴールデンライス ▼



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プロフィール

雪男

Author:雪男
Unidentified Mysterious Animal協会東京支部に所属するルポライター。記憶の一部を喪失し、「Eコース」の診療を受けつけてくれる精神クリニックを探している。

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